Home > フライロッドの選び方
釣り場によっておおよそ下記のようになります。
釣り場 | 釣り方 | フックサイズ | 長さ (フィート) |
番手 | アクション |
渓流 | ドライフライ | #12以下 | 7-1/2〜8-1/2 | #3〜#4 | ミディアム |
管理釣り場 | ドライフライ | #12以下 | 8-1/2〜9 | #3〜#4 | ミディアムファースト |
インジケータ | #10 | 9 | #5〜#6 | ミディアムファースト | |
引っ張り | #8〜#10 | 9 | #6〜#7 | ミディアムファースト | |
湖 | ドライフライ | #12〜#14 | 9 | #5〜#6 | ミディアムファースト |
引っ張り | #8〜#6 | 9以上 | #7〜#8 | ファスト |
勿論釣り場の環境によっても番手は変わって来ます。
・広さ・・
ようらく、片品川国際マス釣り場、その他の小渓流タイプの釣り場では、遠投する必要は全く無いし、
バックスペースも限りがあるようなシチュエーションでは、長さも7フィートでも良いと思います。
逆に、加賀FAのスペシャルポンドのような広い釣り場では、9フィートあっても問題ありません。
・魚の大きさと使うフックの大きさ
とにかく大きいのを狙いたいという事になれば、おのずとフックサイズが#8など、大きく重くなります。
こうなりますと、番手が#6でも綺麗にターンオーバーさせるのが難しくて、#7、8のロッドが
必要になります。
・使うティペットの太さ
とにかくスレていて、ティペットが7X以下でないと難しいという場合は、ロッドも#3以下にしたいとか。
・風が強い
真冬の加賀FAスペシャルポンドなどでは、北西の季節風が強く吹きます。季節風は、キャスティングを
難しくする一方で、大型魚の活性を上げますので、風でめげていては大型は釣れません。
そうしますと、ロッドの番手も#8を選択して風に負けないようにする必要があります。
どの釣り場で、どんなシチュエーションで、どんなタックルで狙うのかがはっきりすれば、
ロッドの選択も絞られてきます。
造りの悪いロッドは、フェルールに現れます。
・継いだ時にスムースに入ってゆくか?
・メス側に収まる長さは適正か?
2本継の場合は、約4〜5cmは入ると思います
・継いだ後に振ってみて、カタカタしないか?
実際に、SAGE社の当時最高級モデルでも、カタカタした
ロッドがありました。振っているうちに抜けてしまい、
メスの口の部分にクラックが入ってしまいました。
実際に、友人のT社のロッドで、1cmくらいしか収まらない粗悪品がありました。
振っているうちに、ポッキリ折れました。
実際に、U社のロッドで、メス側のグラファイトが内側から剥けてしまったものがありました。
・リールがしっかり固定されるか?
・カタカタしないか?
・振っていてリールが回転してガイドとずれないか?
写真はG-loomis社の#4ロッドのリールシート
きつい位のはめ合いだが20年経っても全く問題ない。
実際に、U社のロッドで、リングとコルクのはめ合いが緩いものがあり、
リールが外れて、川に流してしまった事がありました。
・写真は、G-Loomis社の表記です。
長さは8フィート10インチ
番手は#6であるという表記です。
・同じく、SAGE社の表記です。
長さは9フィート
番手は#6であるという表記です。
型番の表記は、メーカー毎にまちまちですので、
カタログ等で確認したほうが間違いないです
・フライロッドは高価ですから、取扱いに注意して下さい。
丁寧に扱えば10年でも使えます。
@持ち運ぶ場合は基本的にケースに入れる。
直に手で持って持ち運ぶ場合はむき出しても構いませんが、例えば自動車の中に入れて
釣り場まで持って行くとか。デイパックに入れる。
運搬用キャリーに縛り付けて運ぶなどの場合はハードケースに入れて持ち運びましょう。
ロッドの材質は高純度のカーボンですから、一か所に荷重が集中しますと、ポキッと簡単に折れます。
自分はアルミケースは重くて、持ち運びが大変なので、ルアーロッドなどに使われている薄い透明な
プラスティックケースに入れています。
A継ぎ目には細心の注意を
ロッドを継ぐ場合は、継ぎ目のオスメスともに砂などの異物が付かないようにして下さい。
砂が付いた状態で継ぎますと、継ぎ目にクラックが入って、やがてそこから折れます。
B全てのガイドにラインを通して使う
当たり前の話ですが、自分も度々ラインをガイドの1箇所だけ通し忘れる事があります。
案外気が付かない場合もあります。この状態で、大型の魚がヒットしますと、ガイドに
通っていない箇所が急激に曲がりますので、そこから折れる事があります。
Cフェルールはしっかり継ぐ
フェルールへの継ぎが不十分だと、振っているうちに抜けてしまいます。抜けた瞬間にメス側の口が
割れる事があります。
特にシューティングヘッドを使っている場合は、ヘッドとランニングラインの継ぎ目がガイドを
通る時の抵抗で更に抜けやすくなります。時々チェックしましょう
最近シューティングヘッドを使う場合は、ビニールテープを巻いて抜けないようにしています。
D継ぎ目が抜けなくなっても慌てずに
逆に抜けなくなってしまった場合、自宅に持ち帰って抜きます。
この際、少し回しながら抜くのですが、ロッドを握っていても滑って回せない事がありますので、
例えば、台所用品でビンの蓋を回す時に滑り止めとして使うゴムのシート、或いは、
ガムテープをロッドに巻きつけて、少し太くして握り易くするとか。
E釣り場から帰ったら
釣りの道具ですから、基本的には水に濡れても問題ないですが、濡れたままケースに仕舞いますと、
グリップのコルクにカビが生えたり、リールシートが錆びたりする事があります。
自分は釣りの翌日に日陰で乾燥させています。
Fフックがロッドにヒットしないように
ロッドにキズを付ける原因の殆どは、フックがロッドにぶつかるためではないでしょうか。
もちろんロッド表面はコーティングされていますので、直ぐにクラックが入る事はありませんが、
フライの大きさが大きくなって、ウエイトをたっぷり巻き込んだ場合などは、
シュート時には特に注意して下さい。カーボングラファイトは特に脆いので、キズに弱いです。
G無理にロッドを曲げない
・ 例えば根掛かりした時など必要以上に負荷をかけない。
・ 大型魚をランディングする際、ロッドの先端にだけ負荷がかからないようにする。
柄の長いネットを使うとか、ロッドを持っている手は、体の後ろ側へ持って行って
急激に曲がらないようにする。
・ ロッドの番手に対して、重すぎるラインを使わない。限界以上に曲がれば折れてしまいます。
Hフライラインに出来るだけ砂等を付着させない。
・フライロッドが消耗する箇所はガイドです。最も早く消耗する(すり減る)のはトップガイドで、
次に曲がりやすい部分が摩耗します。
・摩耗しますと、ガイドに小さな溝のような凹みが出来て来ます。こうなりますと、ラインの滑りも落ちて
飛距離が出ないばかりか、ライン自体も痛めてしまいます。
・摩耗は防げないとは思いますが、帰宅してからのラインクリーニング、使用中に砂などが付かないように
注意しています。
@ダンベルアイがロッドにぶつかって、SAGEの#7がバキッと折れました
フライの頭の方を重くして動きを良くしようと、アイの近くにダンベル状のウエイトを巻き込んだフライを
試していましたが
中途半端なキャスティングをした時、ロッドに当たり、ブランクにダメージを与えてしまいました。
その次の釣行で、そこから折れました。
Aケースに入れずに車で運搬していて、SAGEの#4のティップが折れました。
管理釣り場からの帰り、真っ暗になって、大嫌いなやぶ蚊がブンブン飛んでいたので、布ケースにも入れずに
車のリヤシートに置いて帰宅。シートから床に落ちていたロッドを拾い上げた時、
どこかに引っかかったのか何の抵抗も無くティップがポッキリ。
B砂の付いた状態でロッドを継いだので、G-LoomisのIM6のフェルールがバッキリ
何度か砂の付いた状態で継いでいたが、少しずつフェルールに縦キズが入って来た。やがて魚が掛かり
ロッドを立てた瞬間に、オス側がバッキリ。
CSAGEのフェルールが抜けなくなったので、ヘアードライヤであぶったら、塗装が溶けてしまった。
初冬の丸沼で、手がかじかんで抜くことが出来ず、自宅へ持ち帰って抜くことに。
温めたら抜けるかなと、軽くドライヤーであぶったら、あっさり塗装が溶けだし、
それでも抜けず無理に引っ張ったら、バキッと折れました。
この他良くあるのが、
・ロッドを他人に踏まれる。置き方にも注意して下さい。
・車に立てかけて、ドアの開閉で挟む
・藪漕ぎしていて折る。
・場所を移動していて、木に引っ掛けて折る。などです。
各メーカーからいろいろなモデルが出ていて
初心者の方がフライロッドを選ぶのは大変です
初めの1本は高機能なモデルを選ばない事
何故なら初心者には使いこなせない可能性が
あります。
また、フェルール(継ぎ目)の出来上がりに
注意して選んで下さい。
まずは、9フィートの#6あたりで考えましょう。